購入率(CVR)に紐づく必須KPIを2つご紹介!ECの平均CVRやKPI設定の注意点も!

購入率に紐づくKPI

ECにおけるKPI設定は、売上に大きく影響を与えます!

今回は「購入率を上げるには?どうすればいいの?」というお悩みに回答し、購入率(CVR)に紐づくKPIをご紹介します。
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【こんな人におすすめ】

  • 「ECのKPI設定に悩まれている方」
  • 「購入率(CVR)関連のKPIを設定したい方」

ECにおける購入率は、訪問者と比較し、コントロールしづらいと言われている中で、訪問者が増えれば購入率が下がりやすい指標でもあります。

今回の記事をご覧いただき、「購入率(CVR)」を上げていくための指標を「ぼく」の経験を踏まえてご紹介していきます!

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「購入率(CVR)」とは?

購入率とは、全体の訪問者数に対して、購入してくれた人数の割合のことを指す。

CVR(Conversion Rate)とも呼ばれる。

購入率の求め方(算出式)は「サイトでの購入者数÷サイトの訪問者数」で表すことができる指標です。

要するに、購入率が低いと、サイトに多くの人が訪れていたとしても購入に至らない人が多い、ということを示唆しています。

購入率の高いサイトを目指していくことは、多くの人に購入してもらうために必須要素というわけですね!

「購入率(CVR)」に紐づくKPI

購入率に紐づくKPIは、購入率を要素分解して、KPIを設定してみましょう!

購入率を要素分解し、KPIを設定

購入率を要素分解して、考えます。

要素分解の方法はいくつかあると思うので、その中でも特に重要だと思う要素分解の事例をご紹介します!

  1. 新規ユーザー購入率/既存ユーザー購入率
  2. カート追加ユーザー数/カート離脱率

新規ユーザー購入率/既存ユーザー購入率

新規ユーザー購入率とは、初めてサイトで商品を購入する人の割合を指します。
既存ユーザー購入率とは、2回目以降にサイトで商品を購入する人の割合を指します。

通常、既存ユーザーの方が購入率が高くなるはずです。
なぜなら、2回目以降に購入する方が購入に対する障壁(例えば、サイトへの安心感など)が低いからです。

新規と既存で分けて把握することで、より適切な改善策を実行できるようになります。

■新規ユーザー購入率が低い場合
新規ユーザー購入率が低い場合は、購入したことのないユーザーにとって購入に至らない要素があるのかもしれません。
そもそも興味がない商材なのかもしれないし、サイトが見づらいのかもしれないし、値段が高いのかもしれないし、欲しい商品が見つからなかったのかもしれない・・・

新規ユーザー購入率の改善は新しいユーザー獲得に繋がるため、もし新規ユーザー購入率が課題なのだとすると、広告経由の直帰率や、離脱率の高いページの改善、後述するカート離脱率などをチェックし、課題の根源を特定した方がいいかもしれませんよ!

■既存ユーザー購入率が低い場合
既存ユーザー購入率が低い場合は、一度購入して満足してくれなかった or 次に買おうと思わなかった要素があるのかもしれません。
不良品が届いたのかもしれないし、特に良い商品だと思わなかったのかもしれないし、どこで購入したのかさえ覚えていないのかもしれません。

既存ユーザー購入率の改善ができていないと、いくら新規ユーザーを獲得したところで、ファンへの定着には繋がらないので、早急な改善をお勧めします。
具体的には、特に問題となっている既存ユーザーを特定します。その後、特定した既存ユーザーが持っているであろうニーズに紐づく施策を行い接触回数を増やしていくなどです。
特定の既存ユーザーに絞る方法は、「購入回数別に、購入率やユーザー数、売上構成比、LTV(ライフタイムバリュー)などを確認して決定する方法」などがオススメです!

このように、新規と既存を分けることで、ユーザー状況に合わせて対策を打てることに繋がるので、より効果的な施策を打つことができます!

カート追加ユーザー数/カート離脱率

カート追加ユーザー数とは、カートに商品を追加した人数を指します。
カート離脱率(カゴ落ち)とは、カートに商品を追加した人の中で、購入に至っていない人の割合を指します。

カート離脱(カゴ落ち)の流れ

カート追加ユーザー数が少ない場合
カート追加ユーザー数が少ない場合は、そもそもカートに追加しているユーザーを増やすことが必要になります。

  • 1訪問あたりの商品閲覧数に課題はないか?
  • 各ページの直帰率、離脱率に課題はないか?
  • 各ページの滞在時間に課題がないか?
  • 商品の画像や説明文に課題がないか?
  • 超定番商品の在庫切れはないか?
  • カートに追加しづらい点はないか?
    などなど

上記のようにカート追加を妨げる可能性のある課題を見つけ、その課題を解決するために動くことで、カート追加してくれるユーザー数は増えるかもしれませんね!

カート離脱率(カゴ落ち)が高い場合
カート離脱率(カゴ落ち)が高い場合、カートに追加してくれても結局購入してくれないため、カートに入れた後に何かしらの課題があるケースが多いです。

  • 住所や支払い手段選択画面に課題はないか?
  • セールを待っている可能性がないか?
  • カートに入れたが忘れている可能性がないか?
    などなど

カート画面から購入情報入力画面(住所や支払い手段選択画面)まで進んでいるユーザーが多いなら、UIに課題があるのかもしれません。
購入情報入力画面(住所や支払い手段選択画面)まで進んでいるユーザーが少なく、訪問頻度が高いなら、お得に購入したい可能性があるので、セールや送料無料キャンペーンなどを待っているのかもしれません。
購入情報入力画面(住所や支払い手段選択画面)まで進んでいるユーザーが少なく、訪問頻度が低いなら、カートに入れたまま忘れている可能性があるので、メルマガなどでカートに商品が入っていることをお知らせすると良いかもしれません。

このようにカート投入ユーザー数やカート離脱率を見ることで、今まで取りこぼしていたユーザーの購入を促すことができ、全体的な購入率UPへと繋がります。

「購入率(CVR)」の業界平均

ここからは、EC畑で働いてきた「ぼく」の経験上から、購入率(CVR)の業界平均をお伝えします。

EC業界全体のCVR平均は、目安2~3%程度が多いです。

新規ユーザー購入率は大体1%前後既存ユーザー購入率が4~5%程度が妥当だと思います。

しかし、様々な要因により、上記の目安は大幅に変わります!
主な変動要因としては、以下の項目あたりですね!

  • 商材
  • 商品の価格帯
  • 取り扱う商品数
  • 新規ユーザーと既存ユーザーの割合
  • 定期便の推進レベル
    などなど

そのため、皆さんが自分たちのECサイトの購入率を判断するときは、購入率2~3%を基準として判断しつつも、上記の要因を踏まえて、目標設定をしてみると良いかと思います!

あくまで参考値として記載しているので、ご理解ください!w

購入率(CVR)改善を考える上での注意点

購入率改善を考える上での注意点は、以下のポイントです!

  1. 高すぎる目標設定は危険!
  2. KPI設定を誤ると危険!
  3. 手段から考えるのは危険!

高すぎる目標は危険!

購入率(CVR)はあくまで、訪問者に対する購入者の割合です。

訪問した人全員が購入するサイトを「ぼく」は今まで聞いたことがありません。
また、訪問した人のうち、50%の人が購入するサイトも聞いたことはありません。

要は、購入率は現実の上限値が決まっているようなものですね。

購入率は1%改善するだけでも大きなインパクトがあります。
※訪問者数の母数次第ではありますが。。

低すぎる目標も意味はないのですが、例えば購入率+20%を目標にしよう!というような目標設定もオススメしません!
気をつけてみてくださいね!

KPI設定を誤ると危険!

購入率以外にも言えますが、KPI設定を誤ると成果が出づらくなります。

そのため、以下の要点を抑えてKPI設定してみることをオススメします!

  • 購入率に直結するKPIを設定
  • 改善余地の大きなKPIを設定

当然ですが、購入率に大きな影響を与えるKPIを設定すべきだと考えています。

そのために、購入率に直結するKPI、改善余地の大きなKPIを設定してください!

例えば、前述したカート離脱率を改善すると、購入者数が自然と増え、購入率が改善されますよね!
その指標を改善すれば確実に購入率の改善が見込めるKPIが、購入率に直結するKPIという意味です。

また、仮にEC業界の平均で離脱率が50%だとしましょう。
その中で、自社ECの離脱率が95%だったら、45ptの改善は狙えそうですよね?

要は、購入率に直結し、改善余地が大きいKPIであるほど、いち早く大きな成果に繋がるのでオススメです!

CVRは様々な要素が絡み合うので、要素分解をきちんと行った上で、改善すべきKPIを明確にしてくださいね。

手段から考えるのは危険!

これは他の記事でもお伝えしていることなのですが、原則は目的・課題から手段を考えましょう。

購入率を上げるために、いきなり手段を考えるのは危険です。

手段から考えると「価格を下げれば購入率が上がるだろう」というような思考になりがちです。

単純な考えで、価格を下げた結果、客単価が下がり、売上が純減するケースさえあります。

だからこそ、購入率(CVR)を更に1段階深掘ったKPI設定を行い、そのKPIを改善することに重きを置いて、施策を考えてみてください。

高い成功確率で改善傾向が見られるはずです!

 

今回は、購入率に紐づく必須KPIをご紹介しました!

今回ご紹介したものはほんの一部ですが、EC改善を行う上では重要になってくるポイントを抑えましたので、参考になると嬉しいです!

少しでも参考になった方は、是非別の記事もご覧ください!

それでは、今回はこの辺で〜!