こんにちは!
今回は、ECのKPIに関する超基本的な情報をお届けします!
☑️この記事はこんな人におすすめ
- 最近ECサイトを開設し始めた人
- これからECサイトを運営予定の人
- 売上をこれから伸ばしていきたい人
💡この記事で分かること
- KPIの概念が分かる
- ECの基本的なKPIが分かる
- 目標設定のコツが分かる
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目次
そもそも”KPI”とは?
KPIとは、目標の達成度合いを図る指標を指します。Key Performance Indicatorの頭文字を取った略語で、日本語では「重要業績評価指標」と訳されます。
▼具体例
以下のようなビジネスがあるとします。
今期売上目標:10億円
半年経過時点:3億円
この場合、残りの半年間で7億円を達成しければならないので、このままだと目標達成できない可能性が高いです。
何か改善する必要がありますが、上記の情報だけだと改善策が不明です。
なぜなら、売上3億円になっている原因が分からないからです。
そこで、売上に大きな影響を与える定量的な要素(=KPI)を設定し、そのKPIの状況を見て、即座に原因追及から改善策の実行まで移していく必要があります。
つまり、KPIとは目標に大きな影響を与える定量的な要素であり、定点観測して即座に改善策の実行まで移していくために必要なものなのです!
ECにおけるKPIの基本公式
ここでは、ECサイトにおける超基本的なKPIをご紹介します。
- 訪問者:サイトに訪れる人数
- 購入率:訪問者が購入してくれる割合
- 客単価:一人当たりが購入してくれる金額
これらは売上を構成する3大指標です。
売上高は、この3つの指標から成り立っているので、因数分解を行い、以下のような方程式で表すことができます!
EC売上高=訪問者数×購入率×客単価
つまり、EC売上高を伸ばすためには、以下のような考え方が必要になります。
- サイトに訪れる人(=訪問者)を増やすか?
- 購入してくれる割合(=購入率)を増やすか?
- 1回で購入してくれる金額(=客単価)を増やすか?
今運営しているサイトで売上が上がらない原因が分からない方は、まずこれらの指標の数値を把握してみることから始めてみてはいかがでしょうか?
各KPIの目標設定方法
前述した通り、KPIの目的は「目標達成に向けて、定点観測して即座に改善策の実行まで移していくこと」です。
要は、改善策に移すために現状の良し悪しを判断しなければなりません。
そのためには、各KPIの数値目標を設定し、定量的な判断をしていく必要があります。
そこで今回は、ぼくのオススメの目標設定方法をご紹介します!
- 年間売上目標を定める
- 年間売上目標を各月に直す
- 各月売上目標に対し、各KPIの目標値を設定する
この3つ書くのは簡単なんですが、設定する数値を誤ると改善策が出てこなくなります。
なので、目標設定を行う際は、以下のコツを押さえながら是非設定してみてください!
目標設定のコツ
結論は、以下の通りです。
目標設定のポイント
☑️ 非現実的な目標設定はNG!
☑️ KPIの目標設定は購入率→客単価→訪問者の順で!
☑️ 最後に、背伸びすれば届く目標かチェック!
非現実的な目標設定はNG!
非現実的な目標設定は、手段も非現実になったり、メンバーのモチベーションが落ち込む可能性が高いので、お勧めしません。
例えば、実際の訪問者が1,000人だとしましょう。
この場合、1年間で訪問者1,000万人の目標を立てることは現実的でしょうか?
答えは、Noですね。
例えテレビに取り上げられても、訪問者1,000万人を1年で達成することは難しいでしょう。
堅実に伸ばすことを視野に入れている場合は、少し背伸びした目標を設定することをお勧めします!
※一方で非現実的な目標設定にはメリットもあります。
非現実的な目標を設定することで、思いがけないアイデアや成果が出てくる可能性はあるので、自社の状況に合わせて判断するのが良いでしょう。
KPIの目標設定は、購入率→客単価→訪問者の順で!
売上目標の設定が完了した後は、KPIの目標設定に移ります。
そこで、KPIの目標は、購入率→客単価→訪問者の順で設定してみてください!
KPIの目標設定で誤りやすい点は、目標設定に妥当性がなく、結局原因追及ができないことです。
▼前提:目標設定は妥当性が重要
例えば、以下状況のファッション通販サイトがあったとしましょう。
▼目標
1月の売上目標:1,000万円
┣1月の訪問者目標:1万人
┣1月の購入率目標:20%
┗1月の客単価目標:5,000円
▼実績
1月の売上実績:100万円
┣1月の訪問者実績:1万人
┣1月の購入率実績:2%
┗1月の客単価実績:5,000円
さて、この場合、目標達成していない指標は購入率だけです。
それでは、このファッション通販サイトは、購入率だけを課題として設定し、残り18pt増やすことに注力すべきでしょうか?
ぼくの結論は、NOです。
このようなパターンは、目標設定に誤りがある場合がほとんどです。
著者の経験上、ECサイトの購入率は2~4%程度が平均です。
※商材や商品単価、リピート率などによって、もちろん前後します。
つまり、購入率20%は、いくら施策を実施しても到達することが難しい目標設定になっています。
なので、上記のように、目標設定の妥当性は超重要です!
▼目標設定の順は購入率→客単価→訪問者
◯購入率の設定
購入率から目標設定をする理由は、業界平均のブレが少なく、ある一定の妥当性を維持できるからです。
例)
購入率が1%なら、目標設定は2.0%程度
購入率が3%なら、目標設定は3.5%程度
このように設定することで、大きなブレは無くせる可能性があります。
※補足※
当たり前ですが、訪問者数の母数を増やせば、購入率を0.1%上げた時のインパクトも大きくなります。それと同時に、0.1%上げるハードルも上がっていくので、0.1%単位で目標設定しても問題ありません。
◯客単価の設定
次に客単価を設定する理由は、販売商品の単価と同梱数は自分たちで把握しやすいからです。
※同梱数とは、1回で注文された販売個数を指します。
・販売実績がある場合
既に把握している販売商品の単価と同梱数から目標を設定すれば一定の妥当性が維持できます。
・販売実績がない場合
販売予定の商品単価を元に、同梱数の仮説を出せば、一定妥当性が維持できます。
同梱数は商材によっても異なるので、その辺も踏まえて仮説を出すことをお勧めします!
◯訪問者の設定
訪問者は、上限が見えづらく、外部要因も大きいため、最後に設定することをお勧めします。
前述した通り、売上目標、購入率目標、客単価目標が出揃った場合、方程式に当てはめれば訪問者数は自然と算出できます。
その数値を算出し、目標設定してみると妥当性があるかどうかの判断がつくのではないでしょうか。
最後に、背伸びすれば届く目標かチェック!
各KPIの目標設定が完了したら、最後に非現実的な目標になっていないか、また低すぎる目標になっていないかをチェックします。
前述の手順で設定した場合、訪問者目標が手に届きそうな数値であれば、その数値目標で大きな問題はないでしょう。
しかし、訪問者目標が極端に高くなってしまった場合は、微調整が必要です。
購入率をもう少し高く見積もるのか?
客単価をもう少し高く設定するのか?
その辺を微調整すれば、目標設定は無事完了です👏
あとは、課題を炙り出して、改善を続けるのみです!頑張ってください!
さて、今回は、ECにおける超基本のKPIについて、ご説明しました!
今回紹介したKPIは、あくまで最も基本的なKPIです。
本来はここから、訪問者、購入率、客単価ごとに、どんどん要素分解を繰り返していきます。
少し複雑になりますが、知っておいた方が良い内容ですので、興味がある方が是非以下の記事もご覧ください。
より詳細のKPIやKPIのロジックツリーは↓こちらの記事で解説しています!